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2010.10.09 星守る犬
昨日、妻がこんな本を買ったよ、と「星守る犬」を見せてくれた。
作者の村上たかしは、「ぱじ」を連載していたころから妻が好きだった作家だという。
初のストーリィもの、星守る犬は、すでに話題になり、映画化も決まっているという。

私は不覚にもこの本のことを知らず、妻に勧められるままに読んでみたのだが、涙腺がゆるむほど心を動かされた。

犬と旅する本でまっさきに思い浮かぶのは、スタインベックの「チャーリィと旅して」がある。。
こちらは年老いた小説家スタインベックがアメリカ全土を見てやろうと、愛犬チャーリィーを
連れて旅に出る話だ。単なる犬旅行ではなく、そこからアメリカ文明批評が始まる...

星守る犬も実は、熟年離婚した男が愛犬を連れて旅に出る話。
年配の男性が車で旅に出るシチュエーションは似ているが、内容は全く違う。

こちらは仕事を失い、病を患い、家族と住む家も失った「おとうさん」が、愛犬ハッピーと共に旅に出る話。


ごく普通の家庭の人のいいおとうさんが、気がつくとなぜか一人になり、生きる術を失っていた。つまはじきとなったおとうさんの姿に、不条理な社会の現実が浮かび上がれば、あがるほど、ハッピィとおとうさんの純粋なふれあいが心をうつ。それは美しくさえあり、やがてせつなく、心に沁みてくる。

こんな言葉もあった。

「にんげんはだれでもいぬのまえではしょうじきになれる」

犬飼いなら、だれでも思い当たるのではないだろうか。

内容については、これ以上書かないが、もしまだ読んでない人がいれば、お勧めの一冊。

ちなみに「星守る犬」という表題の意味は、「犬がもの欲しそうに星を見続けている姿から、手に入らないものを求める人のことを指す」という。

その言葉は、かなわぬ夢を見る人をやさしく見守る犬の姿と二重写しになる。





星守る犬星守る犬
(2009/07)
村上 たかし

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